クレジットカード ポイント活用術

アメックスのポイント交換先を比較|2枚のMRは何に移すのが得?

2026年9月2日

アメックスのポイント(メンバーシップ・リワード、以下MR)が、2枚のカードに分かれて40万ポイント台たまっています。ビジネス・ゴールドが29万台、ANAアメックス・ゴールドが11万台。正直なところ、何に使うかは決めていませんでした。強いて言えばマイルに交換しようか、という程度です。交換先が多く、レート・費用・上限を別々に見ると比較しにくい状態でした。

そこで今回は、公式ページのレートを拾って2枚の条件を同じ表に並べ、カードごとにどの出口を使うかを決めました。その記録です。

この記事はポイント連載の第2回です。7つのポイント残高と有効期限を棚卸しした第1回で決めた3つの物差し(①1ポイントあたり何円分になるか ②交換の手間と時間 ③取り消せるか)を、そのまま使います。

この記事の前提

・交換レートと条件はアメリカン・エキスプレス公式ページの記載に基づきます(2026年8月31日確認)
マイルやホテルポイントの「1単位=何円」という公式の定義はありません。円換算は本記事の仮定です
ポイント残高は丸めて表記し、カード番号・会員番号は非公開です

結論|ANA側は必要時にマイル、ビジネス側は年会費充当

結論は、ANAアメックス・ゴールドのMRは特典航空券の予定が決まってから必要分だけANAマイルへ、ビジネス・ゴールドのMRはカード年会費への充当を軸にします。理由は、交換レートだけでなく、年間費用・移行上限・移行後の期限がカードごとに違うからです。

  • ANAアメックス・ゴールドは追加費用なしで1,000ポイント→1,000マイル。年間の移行上限もないが、移行後の通常マイルには期限がつく
  • ビジネス・ゴールドからANAマイルへは年8,800円(税込)の固定費と年40,000マイルの上限がある
  • ビジネス・ゴールドはカード年会費への充当なら1ポイント=1円。円で数えられる出口としては、ここが一番はっきりしている

つまり同じ「アメックスのポイント」でも、カードによって有利な出口が違う。ここを分けないと、払わなくていい固定費を払うことになります。

アメックスのポイント交換先と交換レートを比較

交換先を比べる前に、期限の状況だけ確認しておきます。ANAアメックス・ゴールドは公式のよくある質問で最初から無期限とされているグループです。ビジネス・ゴールドは最長3年のグループですが、年会費への充当でポイントを使っていて、メンバーシップ・リワード・プラスにも登録しているため、会員ページの表示は「ポイントの有効期限はありません」になっています。なお、メンバーシップ・リワード・プラス(年3,300円・税込/以下MRプラス)への登録でも無期限になります。

カネ活先生

カネ活先生

順番が大切です。「使わないと消える」と「使い道を決める」は別の問題として扱ってください。失効が迫っている方は、比較よりそちらが先です

MR標準カード(ビジネス・ゴールドなど)から移せる先を、公式レートで並べました。MRプラス登録済みのレートで統一しています。

アメックスのメンバーシップ・リワードの移行先と1ポイントの価値の一覧。ANAマイルは1,000ポイントで1,000マイル、その他の提携航空会社は1,250ポイントで1,000マイル、JALマイルは2,500ポイントで1,000マイル。公式レートで一律1円なのはカード年会費・月会費への充当で、アメックス・トラベル オンライン等は0.8〜1円、旅行関連の代金は0.8円、旅行関連以外は0.5円、楽天ポイントは3,000ポイントで1,400ポイント。ヒルトンとMarriott Bonvoyは円換算なし。マイルの円換算は1マイル2円の仮定
公式レートで一律1円なのは「カード年会費・月会費への充当」。トラベル オンライン等は0.8〜1円

「確定」と書いてある行だけが、公式レートから直接円に直せる数字です。一律で1円なのはカード年会費・月会費への充当で、旅行関連以外の代金への充当は0.5円「現金に近い形で使う」ほど、1ポイントの価値は0.5円前後に落ちます

マイルとホテルは、円に直せない

移行レート自体は公式に出ています。ANAマイルは1,000ポイント→1,000マイル、JALマイルは2,500ポイント→1,000マイル、その他の提携航空会社は1,250ポイント→1,000マイル。ホテルはヒルトン・オナーズが1.25倍、Marriott Bonvoyが0.99倍です。

ただしアメックス・ANA・JALのいずれの公式にも「1マイル=何円」という定義はありません。そこでこの記事では1マイル=2円を「本記事の仮定」として置きました。置き方を変えると順位も動きます。

  • 1マイル=2円と置くなら:ANAマイルは1ポイント=2円相当。年会費充当の1円を上回る
  • 1マイル=1.5円と置くなら:差は0.5円まで縮む
  • 1マイル=1円と置くなら:年会費充当と並ぶ。費用をかけてマイルに移す理由はなくなります

マイルの価値は路線・時期・座席で変わるので、「マイルが一番得」とは言い切れません。ホテルポイントも円換算していません。なお、ANAアメックス系の移行先はANAマイルのみで、移行先を選べるのはビジネス・ゴールド側だけです(アメックス公式「ホテルのポイントへ移行」/2026年8月31日確認)。

ビジネス・ゴールドのANA移行は年8,800円・上限4万マイル

ビジネス・ゴールドからANAマイルへ1対1で移すには、年単位の固定費がかかります。

かかるもの 金額(税込)
メンバーシップ・リワード・プラス 年間参加費 3,300円
メンバーシップ・リワード ANAコース 年間参加費 5,500円
合計 年8,800円(いずれも2年目以降 自動更新)
ANAコースの5,500円は、MRプラス登録済みなら1ポイント=1円で充当できる

誤解が多いのはここです。MRプラスに登録しても、ANAマイルの年間移行上限は変わりません。上限はどちらも年40,000マイル。変わるのは必要ポイント数だけ(未登録80,000ポイント/登録済み40,000ポイントで40,000マイル)。

集計期間は1月1日〜12月31日、移行は1日1回・1,000ポイント単位。29万ポイントを全部マイルにしようとすると、上限のせいで何年もかかる計算になります。参加費5,500円は移行の有無にかかわらず返金されませんアメックス公式「マイルへ移行」/2026年8月31日確認)。

タカシ

タカシ

「MRプラスに入れば上限も緩くなる」と勝手に思ってた。実際は上限は40,000マイルのままで、減るのは必要ポイントだけ。読み違えると、年8,800円だけ払って上限に詰まる

年会費充当とANAマイルの損益分岐

1対1でANAマイルへ移すための年間総費用は8,800円です。ただし、年会費充当を1ポイント1円で使う場合にもMRプラス3,300円は必要です。2つの出口を比べると、ANA移行だけに増える費用はANAコースの5,500円になります。

ビジネス・ゴールドからANAマイルへ移す場合の費用と損益分岐。1対1で移すための年間総費用はメンバーシップ・リワード・プラス3,300円とANAコース5,500円の合計8,800円。ただし年会費充当にもMRプラス3,300円は必要なため、年会費充当と比べた追加費用はANAコースの5,500円。1マイル2円の仮定なら5,500ポイント、1.5円の仮定なら11,000ポイントで損益分岐。1マイル1円なら差がゼロで5,500円を回収できない。年間の移行上限は40,000マイルで、MRプラスに登録しても変わらない
年会費充当との差額で見ると、ANA移行だけに増えるのはANAコースの5,500円。1マイル2円なら5,500ポイントで並ぶ

1マイル=2円と置く場合、年会費充当との差は1ポイントあたり1円なので、損益分岐は5,500ポイントです。1マイル=1.5円なら差は0.5円となり、11,000ポイントで5,500円を回収します。1マイル=1円と置くと差はゼロで、5,500円は回収できません

上限の40,000ポイントまで移せば上積みは4万円相当(1マイル2円の仮定)。逆に年3,000ポイントなら上積みは3,000円相当で、5,500円の持ち出しです。「年に何ポイント移すか」を先に決めるほうが安全です。なおMRプラスの3,300円をポイントで充当できるかは公式に記載がないため、現金で払う前提で計算しています。

ANAアメックス・ゴールドは追加費用・年間上限なし

同じANAマイルでも、ANAアメックス・ゴールド側は条件がまったく違います。

項目 ビジネス・ゴールド ANAアメックス・ゴールド
ANAマイルへの移行 1,000pt→1,000マイル(MRプラス登録時) 1,000pt→1,000マイル
移行のための年間費用 年8,800円 登録不要・追加費用なし
年間の移行上限 40,000マイル 上限なし(1日999,000ptまで)
ポイントの有効期限 最長3年(交換または登録で無期限) 無期限
レートは同じでも、費用と上限がまったく違う。だから役割を分ける

片方は年8,800円と上限つき、もう片方は追加費用なしで上限なしマイルにするならANAアメックス側からです。

年40,000マイルの上限は、ビジネス・ゴールドなど通常のMRから「メンバーシップ・リワード ANAコース」で移す場合の条件です。ANAアメックス・ゴールドは別の移行体系で、公式には年間上限なしとされています。複数カードを同じログインIDに登録している場合は、移行前に対象カードのアカウントへ切り替えます。実際の会員画面が異なる場合は、申込前にカード裏面の番号へ確認します(アメックス公式「ANAカードのポイント」/2026年8月31日確認)。

ANAアメックスは2026年9月に全面刷新されますが、ゴールドのマイル移行手数料が無料である点と、ポイントが無期限である点は改定後も変わりません。変わるのは貯まり方の側で、年会費が上がり、公共料金・国税などは加算が0.5倍になります。詳しくはANAアメックス改定で変わる特典と年会費にまとめました。

移行後は戻せない|日数とマイルの有効期限

残る物差しは、②手間と時間、③取り消せるかです。

移行先 所要日数
提携航空会社のマイル(初めての移行先) 通常2週間/2回目以降は提携先により異なる
ANAアメックス・ゴールドからANAマイル 通常5営業日以内
初めて移す先は2週間かかる。「空席が見つかったから今から移す」では間に合わない

初めて移行する提携航空会社は事前に会員番号の取得が必要で、移行期間の短縮はできないと明記されています。そして移行の申し込み後は、変更もキャンセルもできません

もう1つ、移行の前後で変わるのが期限です。ANAアメックス・ゴールドのポイントは無期限ですが、ANAの通常マイルは、利用した月の36カ月後の月末までが原則。マイルへ移した時点で、期限のない状態から期限のある状態に変わります。

カネ活先生

カネ活先生

ポイントの移行は戻せません。年会費の充当なら1ポイント1円という確定した価値がありますが、マイルに移した瞬間、価値は「期限内に使い切れるか」に変わります。使う予定が決まってから、必要な分だけ。この順番だけは崩さないでください

私の2枚はどう使い分けるか

3つの物差しで並べた結果、決めたのは次の形です。

私のメンバーシップ・リワードの出口の方針。ANAアメックス・ゴールド(MR 11万台)はANAマイル用としてカード側に残し、特典航空券の予定が決まってから必要分だけ移す。移行後の通常マイルは36カ月後の月末まで。アメックス ビジネス・ゴールド(MR 29万台)はANAマイルを選ばず、1ポイント1円のカード年会費への充当へ。Marriott Bonvoyへの移行は保留
ANA側は予定が決まってから必要分だけ、ビジネス側は年会費充当。Marriottは保留

ANAアメックス・ゴールドの11万台は、ANAマイル用としてカード側に残します。出口はANAマイルですが、移行後の通常マイルには期限があるため、特典航空券の予定が決まってから必要分だけ移します。私は飛行機にほとんど乗らないため、第1回に書いたとおり、これまでも家族の特典航空券に充ててきました。

ビジネス・ゴールドの29万台は、カード年会費への充当(1ポイント=1円)を軸に置きます。ANAコースの5,500円と40,000マイルの上限を踏まえると、このカードをマイル担当にする理由が見つかりませんでした。年会費は49,500円(税込)なので、いまの残高はその数年分です。この充当にはMRプラス(年3,300円)が必要ですが、未登録だと年会費充当も1ポイント0.3円まで落ちるため、ここは払う側に立ちますアメックス公式「メンバーシップ・リワード・プラス」/2026年8月31日確認)。カードそのものの費用と特典はビジネス・ゴールドを2年使った年会費・特典レビューに書きました。

出口を分けるなら、入口の決済も分けたほうが早いです。どのカードで何を払っているかはアメックス3枚の決済をどう振り分けているかに整理しました。

Marriott Bonvoyへの移行は、いま決めない

MRはMarriott Bonvoyにも移せます(1,000ポイント→990ポイント)。私はMarriott Bonvoy アメックス・プレミアムでプラチナエリート会員資格(12月31日までに合計500万円)を狙って修行中で、達成まで残りおよそ65万円です。

それでも移行は保留にしました。1つはMarriott Bonvoyポイントの円価値を示す公式の定義がないこと。1泊に必要なポイントは施設と時期で動くので、得かどうかを確かめる物差しがありません。もう1つはエリート資格が決済額で決まるため、ポイントを移しても修行は進まないことです。移行は取り消せないので、泊まる予定が決まってから判断します

これからカードを選ぶなら、レートの前に年会費と年間利用特典を

交換レートだけでなく、年会費と年間利用特典まで合わせて確認してください。実際に使って分かった費用と特典は、次の2記事にまとめています。

ビジネス・ゴールドを2年使ったレビューを見る
ANAアメックス改定後の年会費と特典を確認する

移行を決める前に、自分のカードの条件を確かめてください

カードによって移行先・費用・上限・有効期限が違います。年会費のかかるコースは返金されませんし、移行後の取り消しもできません。手続きの前に、公式ページとご自身の会員ページで最新の条件をご確認ください。

アメックスのポイントと同じで、マリオットのポイントも「どこに使うか」で1ポイントの価値が変わります。連載第4回「マリオットアメックスの改定|2026年10月の分かれ目」で、無料宿泊とマイル移行を同じ物差しで比べました。

まとめ

  • 公式レートで一律1円なのはカード年会費・月会費への充当(MRプラス登録済み)。トラベル オンライン等は0.8〜1円、現金に近い使い方は0.5円前後
  • ANAマイルは1ポイント=1マイルまで伸びるが、1マイルが何円かの公式定義は存在しない。本記事は1マイル=2円を仮定として置いた
  • ビジネス・ゴールドの年間総費用は8,800円。年会費充当と比べた追加費用はANAコースの5,500円で、損益分岐は1マイル2円なら5,500ポイント、1.5円なら11,000ポイント、1円なら回収できない
  • 上限は年40,000マイルMRプラスに入っても変わらない
  • ANAアメックス・ゴールドは追加費用なし・上限なし・1ポイント1マイル。ただし移行後の通常マイルは36カ月後の月末までなので、使う予定が決まってから必要分だけ移す

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更新履歴

  • 2026年9月2日:初版公開

この記事について

本記事は私個人の保有状況と判断の記録であり、同じ結果を保証するものではありません。交換レート・参加費・移行上限・有効期限は2026年8月31日時点の公式ページの記載に基づき、改定される場合があります
マイルやホテルポイントの円換算に公式の定義はなく、本記事の数値は仮定に基づく参考値です。
特定のカードの申込や利用をすすめるものではありません。

  • この記事を書いた人

カネ活:タカシ

はじめまして!
「40代からのカネ活入門」を運営している北海道在住のタカシです。

小規模法人の経営者として働きながら、
「将来お金に困らない人生」を目指して、投資・節約・クレジットカード活用に本気で取り組んでいます。
【保有資格】
ファイナンシャル・プランナー3級(FP3級)
宅地建物取引士(宅建士)
日商簿記3級
【趣味】
奥さんと旅行を楽しむこと
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